スタンドマイヒーローズの宮瀬豪「カレのホンネ編ーふたりで育む幸せの種」のあらすじと感想をまとめています。
あらすじ
花は枯れても終わりじゃない。
あなたの愛情によって生きることを選択したカレ。
二人で笑いあえる尊いこの時間を手にするまでに、乗り越えたたくさんの苦悩とは…?これはカレの視点で語られる、真実の物語。
ずっと日陰で生きてきた宮瀬豪。
それ故なのか、陽がないと生きていけない花のように、陽を求めてしまうのは性なのだろうか…。
九条家で仮面を付けて、特に九条壮馬に対しては絶対に本心を悟られてはならない。
ルーロンからの真実で目覚めた宮瀬豪は、それまでの九条壮馬からの言葉が純粋に自分を心配して気にかけてくれていた優しさだと知った時、九条家に縛られていた思いは全て消え去った。
猫を追いかけて迷い込んできたヒロインを九条家に招き入れ、ふと九条壮馬との高校時代を思い出す。
その頃はまだ突っ張っていた宮瀬豪は、今とは全く雰囲気が異なるが根本的な性格は変わっていない。
ヒロインとの出来事が過去の出来事と重なり、懐かしむように思い出し笑いをしてしまう。
クルクルと表情が変わるヒロインに少しいたずらをしようと、耳に勿忘草をかける。
勿忘草の花言葉「真実の愛」と共にー。
花言葉
ハナズオウ…裏切りをもたらす死
ユダの木…裏切りをもたらす死
スターチス…途絶えぬ記憶
勿忘草…真実の愛・私を忘れないで
ゼラニウム…予期せぬ出遭い
ナナカマド…慎重・賢明・私はあなたを見守る
ガーベラ…希望・常に前進
シロツメグサ…幸運・私を思って・約束・復讐
タンポポ…別離
アングレカム…いつまでも、あなたと一緒
感想レビュー
割と序盤から九条家の真実をルーロンから聞かされていたのが分かります。
真実を知ってからの宮瀬豪は、九条家の為に真摯に向き合っていて、九条家を影で守っていますね。
昔の九条家に対する復讐心は、九条壮馬に向け続ける事なくあっさり消化できたのは、やはり九条壮馬が血のつながらない宮瀬豪を弟としてずっと大事にしてきたからだと思いました。
ヒロインの飾らない無防備さに、過去の九条壮馬を見ていますが、
女版桐嶋宏弥に惹かれた山崎カナメ、過去の九条壮馬と同じヒロインに惹かれた宮瀬豪。
自分の中で既に身近な人間にヒロインを見出して、惹かれてしまっているのは九条家の性なのかな?って思いました。
九条壮馬とヒロインが底なしに優しいように、宮瀬豪もまた底なしに優しいんですよね。
だからこそ、苦しむ事になる。
そこもまた、九条さんやルーロンも分かっていて、確かに宮瀬豪の過去は辛いものだったかもしれませんが、周りの人間には恵まれたんだなと思いました。
それにしても九条家とルーロンのリコリス、いつの間に繋がりが?という感じです。
でも、それも宮瀬豪を思っての繋がりでしょうから、九条家をクリーンにしたい九条さんにとっては、表はブラックでも純粋に宮瀬豪を思っての事だったら繋がり合えるという事なのかもしれません。
山崎慎一郎の時もそうでしたが、そういう接点もストーリーに織り交ぜてくれれば、読者としては嬉しいんですけどねw
コメント&レビュー